08 4月, 2025
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ミャンマー地震被災者支援 (情報更新:2025/04/08)

2025年3月28日にミャンマー中部で発生したマグニチュード7.7の地震により、ミャンマー全土およびその周辺国に大きな被害が生じています。しかし、政情が不安定な地域の被害状況が正確に把握できていないなど、まだその全容は明らかになっていません。4月3日現在で国連等がまとめた報告によると、犠牲者の数は3,000人以上、被災地域の人口は約2,000万人にも上ります。ミャンマー政府は、サガイン、マンダレー、マグウェ、バゴーの各地域、シャン州南部およびネピドー連邦直轄地に非常事態宣言を発動し、広く国際社会への支援を訴えています。

CWS Japanは発災直後から現地で活動する関係機関・団体から情報を収集し、連携した支援に向けた調整を開始しています。CWS Japanが理事長を務めるアジア防災・災害救援ネットワーク(ADRRN)のメンバーであるMERCY Malaysiaは、発災前から現地で支援活動を実施していましたが、3月30日よりマンダレー地域の地震被災地で調査と医療相談を実施しています。4月4日および5日には緊急支援物資(乾燥食料、衛生用品、経口補水塩、日用品、バックパック、蚊帳や防水シートなど)を、被災地域の4つの場所で合計1,000世帯に配布しました。加えて4月5日には、移動診療所の運営を開始しました。チームは医師2名と看護師・医療助手3名で構成され、4月6日までに119人の被災者が医療支援を受けました。主な症状は、地震から逃れる際に負ったケガや外傷、筋骨格系の痛み、火傷、慢性の非感染性疾患、皮膚感染症などです。しかし、多くの被災者が心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状を示していることがわかってきました。フラッシュバック、悪夢、不安感、絶望感、睡眠障害などの症状がみられます。このニーズに対応するため、精神保健カウンセラー2名を緊急で採用・派遣するべく取り組んでいます。今後は、急速に悪化する衛生状況に起因する感染症の発生にも注意深くモニタリングする必要があります。

CWS Japanは、現地の人々が中心となった支援が迅速かつ効率的に届けられるように、引き続き関係団体との連携をしながらの支援を進めてまいります。皆様の温かい支援をよろしくお願いいたします。

医療支援に加え、地震被災者200人以上に、緊急支援物資を配布しました。
地震から避難する際に負った膝関節のケガを診察している様子。