27 5月
  • By CWS JAPAN
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【イベント登壇報告】防災グローバルプラットフォーム(GPDRR)へ参加しました

2022年5月23日から28日まで、インドネシアで開催された防災グローバルプラットフォーム会議(the Global Platform for Disaster Risk Reduction:GPDRR)へ参加しました。この会議は国際的な防災枠組み(2005年~2015年までは兵庫行動枠組、2015年からは仙台防災枠組)の実施進捗を国連加盟国を始め、NGOを含めた多様なステークホルダーで確認し、世界的な防災力向上を目指す事を目的としています。コロナ禍で世界的に会議開催が滞り、オンライン開催が当たり前になりましたが、2年ぶりに実際に顔を合わせた国際会議が実現しました。テーマはFrom Risk to Resilience: Towards Sustainable Development for All in a COVID-19 Transformed Worldと設定され世界中から3200人が参加し、更に3000人がオンライン参加したと聞いています。

CWS JapanはASIAN DISASTER REDUCTION AND RESPONSE NETWORK(ADRRN)のようなアジアのネットワーク、Global Network of Civil Society Organisations for Disaster Reduction(GNDR)のようなグローバルなネットワークに参画していて、2年間、顔を合わせていなかった様々な仲間達と持つ同じ志を確認する機会となりました。例えば、CWS Japanのイノベーション事業でオンライン研修を通じて協力したMaking Displacement Saferというプログラム参加者と実際に会って議論する機会があったり、早期防災アクションを目指すAnticipatory Actionというコンセプトに共感し、インドネシア政府やアジアのNGOとのセッションをモデレートしました。

CWS Japanのイノベーション事業で推し進めているインドネシアにおけるインクルーシブ防災事業のチームもブースを出し、訪れる人々に事業内容の説明を行いました。ブース紹介の簡単なビデオも作りました。

今回の会議のねらいは、2015年から2030年までの国際的な防災枠組みである仙台防災枠組の実施状況を確認し今年実施されている中間レビューに反映させる事でした。インクルーシブな防災、つまり社会の中の様々な人の状況やニーズをきめ細やかに理解し、防災力向上に反映させる事が強調されています。増え続ける災害リスクに立ち向かう為には、「何故被災したのか・するのか」の「サイエンス」を現場の人々が理解し、吟味し、減災の行動を起こす事が必要です。この会議でも「テクニカル・サイエンス」を「ピープル・サイエンス」にしていく必要性を様々なセッションを通じて発信しました。要は専門家の知識だけに終わらせず、広く社会で共有する知見となるようにしていく必要があり、一人一人の理解やアクションを促していく事が重要です。CWS Japanの防災事業でも、そのコンセプトを大事にしています。今年の9月にはオーストラリアでアジア太平洋閣僚級防災会議が予定されています。CWS Japanがガバナンスメンバーを務めるADRRNは同会議におけるCivil Society Groupのまとめ役ですので、更に大きな役割を担っていきたいと思っています。