29 9月
  • By CWS JAPAN
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【ベトナム / チエムホア県災害レジリエンス向上事業】気象観測・オンライン研修を実施しました

CWS Japanは2020年2月より外務省の助成により、ベトナム北部の山岳地帯にて「チエムホア県災害レジリエンス向上事業」に取り組んでいます。本事業では(1)ハザードマップ作成、(2)コミュニティ防災マップ作成、そして(3)自主防災計画策定の三つの活動を軸としています。また、本事業はベトナム現地のパートナー団体に加え、日本の民間企業である国土防災技術株式会社とも連携し、実施している事業でもあります。本事業をとおして、洪水・土砂災害被害が多発する対象地のトゥエンクアン省チエムホア県における地方政府のリスクアセスメント並びにコミュニティの自主防災計画策定支援の能力強化を行い、地域の包括的な災害対応能力を向上させることを目指しています。

以前のニュースレターでもお知らせしましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大により、当団体スタッフの出張は感染リスク軽減のため自粛しています。ベトナム側は比較的感染状況は落ち着いていたため、感染予防策をとったうえで関係者に集まっていただき、日本側の講師陣はオンラインで参加するという研修形態を複数回、開催しました。

第三回目は8月25・26日に実施し、気象観測の概念、方法を学ぶとともに、自宅にあるペットポトルなどから簡単に作れる雨量を観測できる機器を参加者全員で作成しました。作成時には、参加者による様々な工夫がなされました。ほかにも、子どもが作成するときの注意点なども議論され、活発な意見交換がなされました。また、研修のなかでは、測る場所の留意点やまた毎日決まった同一のタイミングで測るなどの気象観測における重要な点についても学ぶ機会となりました。

ペットボトルで作成する雨量計

天然資源環境省(MONRE)、省農業農村開発局(DARD)、人民委員会、学校教師等から約17名が参加し、これまでの研修内容の復習と合わせて、活発な議論がなされました。

感染拡大リスクが懸念されるなか、現地に渡航し、個々の参加者との直接的なコミュニケーションを通した研修は現時点では実施が難しいですが、やはり全ての知識や技術が遠隔ものではないことも事実です。明確な解で伝えられる決策は未だありませんが、Do No Harmの原則を守りつつ、質の高いインパクトの創出を目指すために、日々奮闘中です!