26 5月
  • By CWS JAPAN
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【登壇報告】第6回JVOAD全国フォーラム分科会

5/12・5/13に第6回JVOAD(全国災害ボランティア支援団体ネットワーク)全国フォーラムが開催され、ACTジャパン・フォーラム事務局およびCWS Japanとして分科会セッションを「多文化共生型地域防災の環境づくり:新宿区大久保地区の事例」と題して、企画・登壇しました。今回もオンライン開催により、全国から災害支援に関わる行政、社会福祉協議会、企業関係者、民間支援団体が集い、私たちの分科会にも20名程の参加者が立ち寄ってくれました。

昨年に引き続き、対象地域である新宿区の中でも大久保地区を取り上げ、この一年間、多文化共生型地域防災を目指した取り組みから得られた学びと課題を参加者と共有したいと考え、本企画を立てました。

本企画では、前半に多文化共生・共助型地域防災体制構築を目指して取り組んだ調査報告とその調査結果をもとに、この一年間取り組んだ4つの活動事例(①大久保多文化共生×防災バーチャルツアー、②防災出前ワークショップ、③外国人相談会、④アウトリーチ支援)を紹介しました。

後半では、上記③④の活動で繋がった外国人脆弱層の事例から始まり、活動全体を通して得た学びと課題について報告しました。

私たちが定義づけている外国人脆弱層とは、平時は社会的弱者であり、有事には災害弱者に転ずる潜在性を持っている外国ルーツの方々です。中でも、政府から非正規滞在者と位置付けられ、いないものとされている人々は、一切の公的支援が受けられず、平時から孤立し、自分から助けを求める声を上げにくいことが予想され、大規模災害発生時には、支援から取り残される可能性が高いと考えています。そこで、外からは見えにくい外国人脆弱層と平時から繋がろうと、これらの取り組みを開始しました。

災害は地域を襲います。そこで、地域にある社会資源に着目し、多文化共生・共助型地域防災体制を構築することを提案しました。私たちは地域の社会資源が災害時に活かされることを願って、平時からそれらの発掘に努め、支援活動のために活用を開始し、そのプロセスの中で地域内に見守り支援体制が構築されていくことを目指しています。

また、今後は、多文化が共生する地域の中で助け合い(共助)の環境を創るための新たな取り組みを進めていきます。