台風15号・19号被災地域支援 終了報告
2019年9月に発生した台風15号は、後に令和元年房総半島台風と命名され、関東地方に上陸したものとしては、観測史上最強クラスであり、7万棟を超える住宅被害を出したことから、激甚災害に指定されました。
当時、千葉県内は暴風によって送電塔と電柱が倒壊し、停電が回復するまでに2週間余りの時間を要しました。また住宅被害の9割以上は屋根の破損であり、自衛隊員や消防隊員によって応急処置としてブルーシートがかけられました。ところが、その後、1カ月も経たないうちに再び台風19号(後に令和元年台風に命名)が関東地方を襲い、これらのブルーシートは暴風によって剥がされ、また豪雨によって、家屋内が浸水するという二重の被害に見舞われたのです。
これを受け、CWS Japanでは(CWS Japanが事務局を担う)ACTジャパン・フォーラムとの連携の下、関連団体である「かにた婦人の村」がある館山市を拠点に緊急支援に入りました。私達が館山を訪れた時、まだ数多くの住宅の屋根はブルーシートで覆われていましたが、館山市社会福祉協議会は10月末にボランティアセンターを閉め、ボランティアの受入停止をちょうど決定した時でした。館山市は、最も住宅被害が大きい地域であったにもかかわらず、台風19号によって広域が被害に遭い、多くのボランティアが他県に流れたことにより、ボランティアが激減。また同時に、災害ゴミの仮置き場が閉鎖されたことも理由となりました。
思い返せば、私達は本当に必要な時に必要な地に招かれたという気がしてなりません。多くの市民ボランティアが他県の被災地に散らばっていく中、私達は置き去りにされていく被災地を目指し、ブルーシートの下で不安な日々を過ごす被災住民の方々のお宅に迎えられ、支援というお手伝いをさせていただきました。その支援活動を通して、作業で共に時間を過ごした地元NPOの皆さんや協力団体の仲間とはその後も交流が続いています。災害は決して起きて欲しいものではありませんが、この災害支援を通して、多くの仲間、そして次の支援につながる課題と教訓を得ました。
最後に、この支援活動を資金面で支えて下さった海外の仲間であるCWSのパートナー団体への感謝の意を込めて、この度、報告書(英文)を取りまとめましたので、ご一読いただければと思います。
▶ 報告書はこちらからご覧いただけます。