07 11月
  • By CWS JAPAN
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【台風15号】静岡災害支援を開始

2022年9月23日、台風15号が発生し、日本に接近した影響により、特に線状降水帯が発生した静岡県では24日にかけて記録的な豪雨となりました。中でも平地から山間部まで多様な地形・自然環境にある静岡市では、土砂崩れや河川の氾濫によって、市内だけで3,800世帯以上が床上浸水の被害に遭いました。その上、一部地域では、2週間も断水が続き、住宅内に流入した土砂によって汚染された住居を掃除する水も確保できなかったことから、生活再建に時間を要しています。

台風15号で被災した静岡県。災害ゴミ集積所に並ぶ冷蔵庫群。

ACTジャパン・フォーラムの事務局を務めるCWS Japanは、発災直後から当該フォーラムに加盟する被災地の教会・団体に連絡をとり、緊急災害支援の可能性を探り始めたところ、地元の日本バプテスト連盟、日本福音ルーテル教会、静岡YWCAメンバーから支援協力への呼びかけに対して賛同を得ることができました。

こうして発災から1カ月が経過するなか、市街地では復旧が進み、災害は既に過去のことのように見えます。今回の災害の特徴として、第一に公設避難所が開設されていないこと、また、床上浸水の被害を受けた住宅が広範囲に散在していることなどがあります。それは、わたしたちが支援対象に考えている要支援者が外部者からは大変見えにくいことを意味しています。

生活困窮者世帯では一切の家財道具が水没し、二重の苦難を強いられています。行政による公的支援には限界があり、また手続きにも時間を要します。今回、特に被害が大きい山間部は、いわゆる過疎地であり、単身高齢者世帯も多く、被災者特有の謙虚さ・遠慮があり、なかなか自ら支援を求めにくいのが現状です。

そこで、平時から生活困窮者支援を行っている地元NPO法人POPOLOとのパートナーシップにより、水没した家財道具の買い替えが困難な単身高齢者・生活困窮世帯に対して、家電や生活用品を支給するプロジェクトを立ち上げました。受益者の特定については、地元社協や包括支援センターから協力を得ながら、戸別訪問によって生活状況を確認しながら行っていきます。また、この支援活動に参加を表明しているのは、地元の関係教会・団体関係者であり、この支援を通して出会った要支援者、ボランティアとの交流は今後も地域内で継続されていくことが期待されます。

パートナーシップを組むことになった地元NPO法人POPOLO事務所
台風15号被災者支援プロジェクトの配布用チラシ

11月末まで100世帯への支給を目指していますが、要望を受ける家電製品によっては、予算上、目標数に達することが難しいことも予想され、被災世帯数があまりにも多いことから、需要に対して供給が追い付かず、全ての生活困窮世帯に物資をお届けする資金が不足しています。そこで皆様からの温かいご支援を呼びかけます。

 

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