18 11月
  • By CWS JAPAN
  • Cause in

台風15号・19号被災地域支援|被災から1ヶ月たったいま

この秋、東日本を立て続けに襲った三つの台風によって、千葉県は甚大な被害を受け、被災者は台風15号、19号、21号の三重苦を味わいました。台風15号では、強風により、多くの屋根が飛ばされ、全半壊と一部損壊の住宅被害が続出しました。そのひと月以内に関東地方を縦断した19号によって、強風で新たに屋根や壁の一部が落ち、釘と木材で打ち付けていたブルーシートも梁ごと剥がされました。そしてさらに、その2週間以内には台風21号に伴う大雨によって、剥がれた屋根の隙間から雨水が入り込みました。

10月末に館山市社会福祉協議会がボランティアセンターを閉めて以来、被災地で支援活動を続けているのは、内外からの支援団体やNPOだけになりました。工事業者が入るまで半年待ちという中、風当りが強い海沿いの集落では、強風が吹く度にブルーシートがめくられ、何度もかけ直さなければなりません。このように、ブルーシートの限界も知られるようになり、支援団体の間では、専門業者が入るまでの応急処置として、ブルーシートに代わる代替案や住宅のカビ対策について、話し合いが始まっています。最初の台風15号の直撃から2カ月、地域の中では、既に住宅が解体された土地、修理が完了した住宅、まだブルーシートがかかったまま業者を待つ住宅、保険に加入しておらず、修理する予定がない住宅が混在しています。

そこで、館山市内でも被害が大きかった富崎地区では、次段階の支援を行う前に、どの世帯にどのようなニーズがあるのかを確認しようと、地元NPO「おせっ会」が企画した3日間の全戸調査に私達も参加することにしました。また、2日目の調査には、地元の館山聖アンデレ教会(聖公会)から吉川司祭夫妻と信徒の方が一緒に参加して下さいました。

今回の聞き取り調査を通して分かったこととして、想像以上に空家になっている住宅が多いこと、一人暮らしの高齢者世帯が多いこと、被害が大きい家と全く無傷の家が混在していること、多くの住民が住宅のカビ対策を行っていないことでした。先日のTVニュースでも報道されていましたが、この地域でも被災した高齢者が家をあきらめ、土地を離れ始めています。このままでは、コミュニティ崩壊の危険性があり、それを食い止めるためにも、住宅修繕とブルーシート代替策を進めなければなりません。

この全戸調査の結果は、集計後、参加団体間で共有され、今後の対策について話し合われます。CWS Japanでは、地元NPOと連携し、この地区に対して引き続き支援を行っていきます。

◇◇当団体への寄付はこちら◇◇

◇◇関連記事◇◇