14 8月
  • By CWS JAPAN
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パキスタン / 干ばつ等対応防災力向上事業

外務省NGO連携支援無償資金協力事業として、20191月からパキスタン南部の干ばつ対策事業を実施しています。

本事業の対象地域であるシンド州は、国連開発計画(UNDP)やパキスタン政府の統計において貧しい州の一つであり、その中でも貧困率が最も高いウマルコート(Umerkot)郡の24村が対象です。現地で行った事前調査では、慢性的な水不足や干ばつの影響による被害が顕著で、安全な飲料水や農業水の確保が喫緊の課題です。

本事業では、水利効率化や農法改善の促進、干ばつ等災害の影響の軽減を目的とし、具体的には水利効率化に向けた情報がコミュニティへ提供され水利・防災意識が向上、貧困層における飲料水へのアクセスが改善、干ばつ影響地域において農業用水・対応技術へのアクセスが改善という成果を目指して活動していま。また、持続発展性を担保する為に、プロジェクト内容を現地コミュニティが維持・管理出来る体制を同時に整える予定です。

国土防災技術株式会社の技術協力によって、①衛星画像解析による水脈の位置の特定、②ERS(水脈調査)による精度の高い井戸等の位置の特定、定期的な各井戸の水位のモニタリング及び気象データの分析、洪水浸水地域の特定を行い、更なる水利マネジメントに活かすとともに「水利・防災計画」 を作成し、この作成プロセスをモデル化する事も目指しています。これら干ばつ対策に関する技術移転を行い、干ばつ対策を外部からの支援なく作成できる状態を3年間で実現するべく活動していますが、干ばつという非常に複雑な災害対応に日々議論を重ねて取り組んでいます。